最近、アクアポニックスという言葉を聞くけど一体何だろう?
アクアというからには、水に関係することかな。
そう思っている人がいますよね。
アクアポニックスは、アクアカルチャー(水産物の養殖)とハイドロポニックス(水耕栽培)をかけ合わせたハイブリッド型の農業です。
両方とも、「水」を使うという共通点があります。
さらに、農業というからには、事業として行っている人もいるわけです。
その一方で、趣味でやっている(私みたいに)という人もいます。
個人の場合は養殖という意味のアクアカルチャーというよりは、アクアリウム(水の生き物飼う)の「アクア」だと思います。
中には、事業ではなく個人でも、自分が食べるために魚を飼っているという人もいるかもしれませんが、「食べる」よりは「飼う」にポイントがあるように思うからです。
- アクアポニックスとは何か?
- 持続可能なシステムとして注目されるアクアポニックス
- アクアポニックスで使われる魚は?
- アクアポニックスで作る野菜のおすすめは?
- アクアポニックスにもデメリットはあります
- アクアポニックスは自作?それともキット?
アクアポニックスとは何か?
アクアポニックスは個人の趣味の場合、
1,魚をペットとして飼育している人が始める場合
2,野菜つくり、園芸、家庭菜園をやっていた、もしくはテラリウムをやっていた
という人が多いように感じます。
野菜から入るか、魚から入るか、の違いでしょう。魚系か、植物系か、の違いです。
最近では、ボトルアクアリウムからの流れもあるみたいです。瓶でアクアプランツを育てるうちに、興味をもったということかもしれません。
アクアポニックスを簡単に説明すれば、農作物と魚を一緒に育てよう!というものです。
魚が糞を出し、その糞を野菜が肥料として利用するということです。
魚の糞というと、とたんに野菜が汚く感じるといういう人がいるのですが、畑の野菜だって、馬糞だとか、鶏糞を肥料に使っているではないですか。
肥料として野菜が糞を利用して、水をきれいにして、という循環型の農業のシステムです。
あまりにもざっくりした説明ですが、感じはつかんでいただけると思います。
持続可能なシステムとして注目されるアクアポニックス
畑に化学肥料をまくことや、養殖で魚に餌をまくことで環境を汚染していると主張する人たちからも受け入れられるシステムではないかと考えます。
植物の根にいるバクテリアや、培地で使うハイドロカルチャーにいるバクテリアが魚の糞を農作物の肥料に使えるようにしてくれていることも重要です。
魚の糞といえば、金魚など水の生き物を飼っていたことがある人なら、アンモニアが出て、水が汚れるから水換えしないといけないことは知っているかと思います。
アクアポニックスでも循環がうまくいくまでは、アンモニアが発生したり、アンモニアから亜硝酸ができたりと水槽が安定しない時期があります。
循環がうまく回るようになると、農作物も生き生きして、魚にもダメージがないということになります。
例えていえば、ビオトープのような状態です。動物や植物が安定して生息できているというビオトープです。
魚→天然の肥料を農作物に
農作物(植物)→魚にダメージのない水にする
アクアポニックスで農業している、というと水耕栽培で農業しているのと何が違うの?という疑問を持つ人もいますが、水耕栽培は、野菜工場でもわかるようにあくまでも肥料を含んだ水で農作物を作るのですが、アクアポニックスでは魚の糞を利用して、魚の養殖もできるし、農作物もできるという一挙両得というような仕組みなのです。
私自身は実際に、アクアポニックスで事業化している例を知っているわけではないですが、農作物とともに、養殖として水産物も売っているのでしょう。
アクアポニックスで使われる魚は?
先程から書いているように、アクアポニックスは魚の養殖という面もあります。
私のような個人の趣味でやっているならば、魚は、メダカや金魚でもいいのです。
私の場合は、途中で金魚が死んでしまったので、メダカとミナミヌマエビ、石巻貝の水槽でリーフレタスやパセリを育てています。
事業としてやっている場合は、チョウザメを養殖してキャビアだとか、ナマズや鯉、さらにはホンモロコ(最近、埼玉県でもホンモロコの養殖が増えているそうです)、さらには淡水のテナガエビも使うそうです。
アクアポニックスで作る野菜のおすすめは?
魚について書いたので、今度は野菜についてです。
水耕栽培となりますから、やはり根菜類は難しいので、葉物野菜が多いようです。
私が作ったのは主に、リーフレタス、チシャ、パセリ、あとはスプラウト用のブロッコリーや、キャベツだとか(あくまでもスプラウト)。
やはり葉物ばかりです。大根、里芋、じゃがいも、さつまいも、にんじんなど根菜類で作っている、という人はいるのかな?
カロリーベースで考えたら、葉物ばかりだと自給自足の生活はできるのかどうか。
アクアポニックスにもデメリットはあります
あまりにもアクアポニックスは理想化されて、これぞ「持続可能な社会」の実現である!SDGsの実践だ!というのも、どうかなぁと思っています。
まず、アクアポニックスでは電力を使います。ポンプが必要だからです。
水を循環させるためです。太陽光発電でやればいいではないかと言われそうですが、天候は常に安定しているわけではありません。
エアポンプを使っているのなら、魚に空気が行かなくなります。
余談ですが、農作物に水をまきますが、意外なことにアクアポニックスで使用する水のほうが使用量は少なく済むのだそうです。養殖用の水槽に多量に水があるので、水を多量に使っているイメージがありますが、循環させているから、量としてはそれほどでもないみたいです。
さらには、魚は餌が必要です。
持続可能なシステムというからには、放ったらかし、というわけにはいきません。
その餌はどこから来ているのか?という問題もあるでしょう。
また、出来上がった野菜がすべてアクアポニックスで作ると「おいしい」とも限らないことも挙げられます。
もちろん、アクアポニックスに適した農作物もあるでしょうが、できないものもあります。
土なら絶妙なバランスがあるのかもしれませんが、魚の糞を利用して、となると化学にうとい私にはわからないようなもの(例えばカルシウムが足りないだとか、マグネシウムがたりないだとか)が不足している農作物が出来上がっているのかもしれません。
アクアポニックスは自作?それともキット?
事業としてやるなら、餅は餅屋にまかせるべきなので、自作でアクアポニックスのシステムを作ることに時間をかけるべきではないでしょう。
それよりもいかに野菜を作るか、養殖を成功させるかのほうが重要になります。
なので、個人の趣味としてのアクアポニックスでは自作もありです。
私自身もいくつか試作品は作りました。主に、100円ショップを利用しました。
百均を利用して頭の体操的に作ってみました。
また、アマゾンでアクアポニックスのキットを購入したこともあります。
ですので、自作もしたことありますし、キットも購入したことがあるという人です。
自作の作品についてはいずれまたブログ記事を書きたいと思っています。